春になると美味しくなる山菜。
ちょっとほろ苦かったりするのがまたクセになります。
そんな山菜、ご自宅で調理したことはありますか?
山菜はお料理に使う前に、ちょっと下ごしらえが必要です。
今回はいろいろな山菜の中でも「わらび」の下ごしらえについてご紹介しましょう。
わらびはどうしてアク抜きするの?
わらびはまずアク抜きをしてからでないと食べることができません。
というのも、わらびは強い毒性を持っていて、生で食べると中毒症状を引き起こすのです。
でも、いくら旬だからといっても毎日大量に食べるわけではありませんし、きちんとアク抜きをすれば健康上の問題はありません。
そこで、わらびのアク抜き方法ですが、昔はかまどの灰を使ってアク抜きをしていたそうです。
でも今は灰を手に入れる方が大変。
一般的には重曹を使ってアク抜きをします。
わらびのアク抜き 重曹を使った方法
- わらびはしっかり水洗いをして、根元の硬い部分と開きすぎた部分は切り落としておきます。
- わらびが入る鍋に熱湯を沸かします。
熱湯の量は、だいたい目安としてわらびの2倍量です。
例えば、500gあれば1kg分の熱湯、つまり1Lの熱湯が必要になります。
- 重曹を加えます。
重曹の量は、最大でも熱湯の1%以下とします。
1Lの熱湯であれば10g、小さじ1杯でだいたい2、3gなので小さじ2杯程度の重曹となります。
- 火を止めて粗熱をとってから、わらびを入れます。
わらびに湯が全体的にかかるように注意してください。
- そのまま一晩〜半日おきます。
- わらびが柔らかくなっていたら出来上がりです。
流水でしっかり水洗いしてください。
わらびのあく抜き 重曹がない場合は?
重曹は簡単に手に入るといって、家に常備されている家庭はまれでしょう。
また、すぐに重曹が手に入らないといった時には、小麦粉と塩を使ってアク抜きすることができます。
わらびあく抜きは小麦粉と塩を使った方法
- わらびはしっかり水洗いをして、根元の硬い部分と開きすぎた部分は切り落としておきます。
- わらびの10倍の水を用意します。
わらび100gあたり1Lの水が必要となります。
- 水1Lに対して、小麦粉大さじ4、塩大さじ2を用意して溶かします。
よく小麦粉と塩を溶かします。
- 小麦粉と塩を溶かしきった水を沸かし、沸騰したらわらびを入れて、3分ほど弱火で煮ます。
- 煮上がったわらびは冷水に10分ほどさらします。
わらびのあく抜きの目安
まず硬さが目安になります。
よく水煮のわらびが市販されていますが、切るととてもやわらかい印象です。
ご自宅でアク抜きした場合は、そこまでやわらかくなく、切った時にザクッとした感触が残る程度が良いでしょう。
次に、ぬめりのチェックです。
わらびを切った時、切り口がトロッとしたぬめりがあったら成功です。
また、食べてみた時に苦みが残っていたらアク抜きがしきれていません。
重曹は熱湯の1%以下でないといけませんが、少なすぎると抜けきれていないことがあります。
さらに、熱湯の粗熱をとる前にさっさとわらびを入れてしまったり、重曹が濃すぎたりするとわらびが溶けてしまうので、注意が必要です。
わらびのあく抜きが失敗したら?
アク抜きが上手にできていなかったら、最初からアク抜きをもう一度チャレンジしましょう。
その際、あまり長く熱湯にわらびを浸けておくと食感が悪くなったり、溶けてしまうことがあるので注意してく。
また、少しアクが抜けきれていないくらいでしたら、水に1日浸けておいてみましょう。
その間、何度か水を新しく交換するようにしてください。
わらびの保存方法
せっかくアク抜きをするならいっぺんでやりたいという方もいらっしゃるでしょう。
水に浸した状態で冷蔵庫保存で1週間もちます。
その間、毎日浸けている水は交換してください。
ただ、風味は徐々に落ちていくので早く召し上がることが何よりもオススメです。
また、冷凍保存もできます。
水気を切って、ビニール袋などに入れて冷凍庫へ入れるようにしましょう。
まとめ 上手にアク抜きして美味しく召し上がれ
普通の野菜とは違って手間がかかりますが、せっかく春に旬を迎えるわらびです。
アク抜きさえうまくできれば、天ぷらや煮物、炒め物にもと、いろいろなお料理に使える山菜です。
この機会にちょっとひと手間加えて、美味しいわらびを召し上がってみませんか?