カレー鍋を夏の常温下で冷ますのは危険!正しい保存方法と温め方は?

生活

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夏のカレーは危険!!腹痛の原因はカレーだった!?

日本の国民食ともいえるカレー。

「カレーは2日目からが美味しい」なんてよく聞きますが、温めなおす際にレンジでチンしていませんか?

実は、カレーはある菌が繁殖しやすく、それにより腹痛などを引き起こす可能性があります。

特に、夏は暑さで菌が増殖しやすいので、余ったカレーを常温保存したり、レンジで温めなおすのは危険です!

常温保存で増殖する菌と、食中毒にならないための正しい保存方法と温め方についてお話します。

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夏に常温で放置したカレーに何が起きている?

カレーを常温下に置いておくと、「ウェルシュ菌」という細菌が繁殖します。

カレーに限らず、夏の暑い日に常温下で食べ物を置いておけば、すぐに腐りますよね。食中毒の原因になります。

では、「ウェルシュ菌」とは何でしょうか?

 

ウェルシュ菌がヒトに与える影響は?

1.      ウェルシュ菌とは?

人や動物の腸管内、土壌中、水中など自然界に広く存在し、ボツリヌス菌と同様に酸素を嫌う嫌気性菌です。この菌は、熱に強い芽胞を作るため、高温でも死滅しません。

6~18時間の潜伏時間を経て、腹痛や下痢などの症状が出ることがあります。

2.     ウェルシュ菌による食中毒

肉類、魚介類、野菜を使用した煮込み料理が多いです。

旅館や学校などの集団給食施設で、前日調理されたカレー、シチュー、スープなどを大きな器や鍋のまま常温下で保存し、食中毒を引き起こした事例が多いようです。

 

食中毒にならないためにすべきことは、

  • ウェルシュ菌の増殖を抑えること
  • 繁殖したウェルシュ菌を死滅させること

です。

この2点を踏まえて、余ったカレーの処理方法についてご紹介します。

 

余ったカレーの保存方法と温め方

1.      常温保存は危険!正しい保存方法は?

ウェルシュ菌は40度前後で最も増殖すると言われており、鍋のまま常温下で放置しておくと、どんどん菌が増えていきます。

増殖のスピードは、10分で2倍、100分ではおよそ10万個にも増えるそうです。

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恐ろしい数ですね(;’∀’)

作ったその日のうちに食べてしまう場合でも、作ってから食べるまでに数時間あくのであれば、氷水を入れた桶などにカレー鍋を浸して急冷し、鍋ごと冷蔵庫に入れておきましょう。

温かいままの鍋を冷蔵庫に入れると、カレーが冷え切るまでにウェルシュ菌が繁殖するだけでなく、冷蔵庫内の他の食材が温まり、カビが生えたり劣化したりする原因になりますので、しっかり冷やしてから冷蔵庫に入れましょう。

 

食べて余ったカレーを保存しておく場合も、

氷水を入れた桶などにカレー鍋を浸して急冷し、真空パックなどに小分けにして冷蔵庫に入れておきましょう。

ウェルシュ菌は酸素を嫌うので、小分けにして空気に触れない部分を減らすのがポイントです!

 

2.     菌を死滅させる!正しい温め方は?

冷蔵保存しておいたカレーを温める際に、保存に使用した耐熱容器ごとレンジで温めている方も多いのではないでしょう?

この温め方はおすすめできません。

いくら電子レンジが高性能でも、多少は温めにムラができます。

中までしっかり温まらないこともあります。

それに、先述したように、ウェルシュ菌は熱に強く、温めただけでは死滅しません。

その一方で、酸素に弱いウェルシュ菌

できるだけ空気に触れさせることが大切です!

とは言っても、ウェルシュ菌以外の細菌で熱に弱いものもあるので、しっかり温めることも大切です。

よって、正しい温め方としては、

鍋に移して火にかけ、よく混ぜて空気に触れさせながらグツグツ煮込む、です。

焦げないように気を付けながら、1,2分グツグツすれば良いでしょう。

 

3.     寝かせたカレーが美味しいワケ

慶應義塾大学発のAISSY株式会社が開発した味覚センター「レオ」の調査によると、2日目のカレーは、作りたてのカレーに比べて旨味もコクもUPしているそうです。

今まで、なんとなく「カレーは2日目の方が美味しい」と感じていたものが、きちんと数値化される時代になりました。

すごい!

けど、新品種やレストランの食事まで数値化されるようになったら、楽しくないなぁ・・・と文明の発達がなんだか怖くもある。

 

まとめ

食中毒の原因となる「ウェルシュ菌」の繁殖を抑えるためには、できるだけ前日調理は避け、その日食べきれる量を作る!作ったら時間を置かず、すぐ食べる!

2日目以降の美味しいカレーを食べたい方や、やむを得ず余ったカレーを保存する場合は、小分けにしたり氷水を使うなどして急冷し、冷蔵保存しましょう。