遠方に住む友人の親の訃報にどう対応するか
進学や就職を機に地方から都内に出てきたり、結婚や出張で遠方に引っ越してきた方などは、以前住んでいたところで知り合った友人の親の訃報を、他の友人や自身の家族(親や兄弟)から知らされることがあります。
本来なら、香典を包み、通夜や葬儀に参列し、直接お悔やみの言葉を伝えるべきですが、遠方に住んでいるために行けないこともあるでしょう。
そんな時、香典は?悼む気持ちをどう伝えればよいのでしょうか?
お香典は郵送しても良いか?
私は、地元の友人のお父様の訃報を受けたとき、遠方に住んでおり、仕事もあり、通夜にも葬儀にも参列できませんでした。
学生時代に仲良くしていた友人で、親同士も顔見知りだったので、私の母が代わりに参列してくれました。
しばらく連絡を取っていなかったので、すぐに電話してお悔やみの言葉を伝えるようなことはしませんでしたが、その後時間をつくり、香典とお供え物を持って手を合わせにご自宅へ伺いました。
とはいえ、どうしても直接の弔問が難しい場合には、香典を郵送しても良いでしょう。
但し、“香典のみ”ポンっと送られてきたら、寂しいものです。
お供え物と手紙を添えて送ると良いでしょう。
お香典の郵送する時に気を付けること
香典金額の目安は?
香典の金額は、葬儀に参列する場合と同額で構いません。
目安としては、
友人との関係が深い場合、 5千円~1万円
(よほどお世話になった場合は、1万円~3万円程度)
あまり親交が深くない場合、 3千円~1万円
です。
ここに、2千円~3千円程度のお供え物と手紙を添えて送ると良いでしょう。
香典の郵送はいつまでに?普通郵便でいいの?
郵便局の窓口から「現金書留」で送りましょう。
葬儀前後は避け、だいたい葬儀3日後~1週間以内に喪主の自宅へ郵送します。遅くても、1ヶ月以内には送るようにしましょう。
お香典以外にお供え物は必要?
お供え物とは、神仏や先祖に捧げ、故人を悼み、しのぶ気持ちを表すものです。宗派によって多少異なるものですが、一般的にはお菓子や供花、線香やローソクが多いようです。
お菓子や飲み物を送る場合は、ご遺族が他にもたくさんの食べ物をお供え物として頂いていると考えられますので、日持ちするものを選びます。
送る方、またはご友人がご年配の方であれば、進物用の線香や和ローソクなどがおすすめです。
花を送る場合は、そのまま飾れるアレンジメントがおすすめです。プリザーブドフラワーを送る方もいますが、後に残るものは邪魔になる可能性もありますので、よほど親しいご友人でなければ、プリザーブドフラワーは避けた方が無難でしょう。
郵送する香典に添える手紙に何を書くか?
シンプルな白い便箋を用意します。
「重ね重ね」という意味にならないように、便箋は一枚だけ使用し、不祝儀袋(香典袋)に現金と共に入れて送ります。封筒を使う場合は、一重の物を使用し、墨を使う場合は薄墨が良いでしょう。
手紙にそえる文章は短くても大丈夫です。
まずは、お悔やみの言葉です。これを伝えるための香典ですからね・・。
そのあと、直接弔問に(ご自宅に)伺えなかった事のお詫びと励ましや気遣いの言葉を添えましょう。
忌み言葉や「重ね重ね」など言葉を重ねるのはNGです。
家族葬の場合は葬儀に参列する?香典はどうする?
家族葬の場合、家族・親族の他、故人と親交が深かった人のみで葬儀が行われます。
友人と親しくしていても、その親(故人)と直接親しくしていなければ、遺族から呼ばれない限りは参列しない方が良いでしょう。
また、「香典だけでも渡したい」と考える方もいると思いますが、家族葬の場合、香典を受け付けていないことも多いです。
とはいえ、家族葬=香典不要、というわけではないので、香典を受け取る方もいます。
『香典辞退』を明示していなければ、「香典を持って伺いたい」「香典を送らせてほしい」等と伝え、ご遺族(友人)の意向を伺いましょう。
おわりに
大切な人が亡くなることは、本当につらく悲しいものです。
せめて少しでも、その人との大切な思い出に浸りながら、心穏やかに見送ることができたなら、故人も安らかに眠ってくれるのではないでしょうか。
そのために、参列者・弔問者はご遺族の気持ちを汲んで、あまり負担をかけないように配慮が必要です。