『教える』って難しい。
子どもができてから、そう感じることが多くなりました。
特に難しいのは、自分が子どもの頃に習い、今では自然にできていることです。
お箸の持ち方や自転車の乗り方、逆上がり等はその代表ですが、今回は“縄跳び”について考えてみたいと思います。
「うまく飛べない」「飛び方がわからない」と子どもに相談されたけど、どう教えたらよいのか?何がいけないのか?なかなかうまく教えられない、というパパママも多いかと思います。
私たちは体が覚えていて自然に飛べるから、「こうやって飛ぶ」って説明しにくいですよね。
ここでは、そんなお子さんの指導でお困りのパパママさんのために、簡単にポイントをまとめておきます。
縄選びのポイント
そもそも、使っている縄跳びがその子にとって使いやすいものなのか、飛び方の指導の前にチェックする必要があります。
子供向けのなわとびの素材は?
ひもの素材
ひもは、大きく3つの素材に分けられます。
- 布製(綿タイプ)
ひもが太めで重みがあるので、前まわし、後ろ回し、あやとびなど一回旋に適しています。
また、ゆっくりと回すことができるので、縄跳び初心者向けで、幼稚園や保育園の指定なわとびとしても多く使われています。
- プラスチック製(ビニールタイプ)
速く回せるので、二重とびなどの二回旋技に適しています。
小学生以上のお子様向きです。
布製に比べると絡まりやすく、癖がつきやすいですが、軽くて扱いやすいです。
- 革製
重いので、トレーニングなどに使われることが多いです。
お子様向きではありませんね。
グリップの素材
- 木製
少し重みがありますが、手に馴染みやすく汗で滑る心配もないので、幼児向きです。
- プラスチック製
軽くて回しやすく、色を選べるので人気があるようです。
木製に比べると汗で滑りやすいですが、滑り止めがついている物も販売されているようです。
なわとびの長さは体に合っている?
どうして縄の長さが重要なのでしょうか?
それは、長すぎても短すぎても飛ぶのが難しくなるからです。
長すぎると、縄を回したときに地面にぶつかる部分が大きく、ぶつかって跳ね返った縄が足に引っ掛かりやすくなりますし、短すぎると、高くジャンプしなければ足に引っかかります。
また、縄を一周回すのにかかる時間は長さによって変わります。
長ければ回転スピードは遅くなるし、短ければ早くなりますから、ジャンプする速さも変わってきます。
では、ちょうど良い長さはどれくらいでしょうか?
身長+55cm
これは、なわとび協会が発行したハンドブックに掲載されたもので、明確な根拠は示されていないそうですが、多くのサイトで紹介されています。
身長より55cmも長さがあれば、縄を回した時に頭にぶつかる心配もなく、試してみる価値はありそうです。
縄の長さを測るのが面倒な方には、下記の方法(日本なわとび協会のHPでも紹介されている)がオススメです。
まず、グリップを握ったまま、縄の真ん中を両足で踏み、両腕を体の横で90度に曲げて縄跳びを飛ぶポーズをとります。
この時、腕がおへその横あたりにきますね。
おへそは体のほぼ真ん中に位置しているので、縄を回した時に頭の高さまでくるはずですから、それより少し長めにしておきましょう。
頭にぶつからず飛びやすい長さになりますし、成長期でどんどん背が伸びる子でもすぐに長さ調節する必要がなくて良いと思います。
なわとびを上手に飛ぶコツとワンポイント
お子さんに合った縄跳びを選んだら、実際に飛んでみましょう!
すぐに飛べるようになれば、単に「縄跳びが合っていなかった」というだけですが、改善されない場合は、正しい飛び方を確認し、段階を踏んで練習しましょう。
正しい飛び方
- ひじを体につけて、わきがあかないように腕を固定し、手首で回す。(グリップの先で回すイメージ)
- つま先でジャンプする。
この飛び方を、手と足を分けて練習します。
- まずは、片手ずつ縄を回す練習をします。
- 次に、つま先ジャンプの練習をします。
- 手と足がうまくできるようになったら、
縄をゆっくり回して体の前で止める→ジャンプして縄を飛び越える→回して止める→ジャンプを繰り返し、徐々にスピードを上げていきます。
うまく飛べるスピードがつかめるようになるまでは、「ハイ!・・ハイ!」と発声したり、「1、2、3、・・」と数を数えながら飛ぶと良いでしょう!
それでも飛べないときは、「誰かと飛ぶ」のがオススメです。
例えば、友達と大縄とびをしたり、ママと一緒に縄跳び(向かい合ったり、横並びで手を繋いだり)をしたりすると、ジャンプするタイミングやリズムをつかめるようになるかもしれません。
まとめ
縄跳びは、一度できるようになると、自然と体が動くので、教えるのは結構難しいものです。
ですが、お子さんが困っていたら、練習に付き合い「格好良いところを見せたい!」というのが親心。
縄跳びができるようなると、飛ぶ回数や色々な飛び方にチャレンジしたり、縄跳びでかけっこしたり、休み時間に友達と縄跳びで遊んだりと楽しいことがいっぱいです!
是非、縄跳びの飛び方だけでなく、「楽しさ」も一緒に教えてあげられると良いですね。