小さな男の子のいるご家庭では、5月5日の子供の日に向けてベランダや玄関先などに飾るのが主流になっている鯉のぼり。
しかし、そんな鯉のぼり一つでも問題が。
今年もうちでは出そうと思っていたけど…
ご近所の○○さんのところは出さないみたい…
何かしきたり上の決まりで出すのは何歳までとなっているのに、うちだけ間違えて出していたら恥ずかしいし。
そこで今回は、間違った飾り方などして恥ずかしい思いをしないように、鯉のぼりの知識を深めていきましょう!
鯉のぼりを飾る意味って?
昔から日本では、端午の節句に五月人形と鯉のぼりを共に飾る風習があり、鯉のぼりは立身出世を願う外飾り、五月人形は健康を願う内飾りとされてきました。
鯉のぼりの風習はどこで生まれ、どのように日本に普及していったのでしょうか?
鯉のぼりを飾る元々の意味合い
鯉のぼりは、中国の故事の中の、竜門の滝という大変流れの急な滝を上った鯉が竜となり、天に昇ったという「登竜門」の伝説が元であるといわれています。
何かとても高い地位に就く為の試験や試合等のことも登竜門といいますよね。
ここからきていたんですね!
また、鯉は沼でも池でも生きる、生命力の強い、縁起の良い魚とされています。
どのような環境下においても適応能力のある、しっかりとした人間に育ちますように、天に昇って行った鯉のと同じように、我が息子が出世しますように…高みを目指していきますように…というご両親からお子さんへの熱い思いが込められ鯉のぼりを飾ることが習慣化していったのでしょうね。
日本で鯉のぼりが習慣化したのはいつ?
それは江戸時代です。
江戸時代には将軍家に男子が生まれると家紋の入った「のぼり」をたて、一家のますますの繁栄を願う習慣がありました。
その習慣が武士たちの間にも広まっていき、それぞれの家で家紋付きののぼりが出されるようになっていきました。
そして江戸の中期にもなると、その風習は町民たちの間でも広まっていき、その頃に、とある町民が中国の故事に習い、「鯉の絵」をえがこう!というところから鯉のぼりの原型が誕生したといわれています。
一家の繁栄を願っての家紋入りののぼりと鯉の絵。意味合い的にもとてもよく合っていますよね。
鯉のぼりは何歳まで飾るの?
では、そのようなとても強い思いの込められた鯉のぼり。
子供の成長を祈って大半は両親さんが飾るものですが、実際はいつまで出してよいのでしょうか?
変に出していて、婚期が遅れたり、○○さんのお宅、まだだしてるのよーと指さされるのも嫌ですもんね。
一般的には下記の二通りとされています。
- 七五三の7歳を迎える時期ころまで
昔は子供の死亡率がとても高く、7歳までは神様からの預かり子。
7歳まで生きた子供の成長を祝い、神社にお参りすることで初めて人として認められてきました。
(いわする七五三)親としてはずーっと飾りたいものですが、子供からしたら少し恥ずかしかったり。
鯉のぼりに対して興味を持たなくなるころという意味でもこのころ。
- 成人するまで
子は子。という概念からでしょうか。
鯉のぼり自体には「鯉」の部分に家族、「吹き流し」の部分には魔よけの意味もあることから、「家族みんなを災いから守る」という意味でも成人するまで飾るのもありですよね。
このように、実際、飾る時期に決まりはないようです。
まとめ
このように、鯉のぼりには深い思いが込められていることがわかりました。
息子の親である私としても、気持ちの上では私たち親の手を離れる時まで飾りたいところですが、♪屋根より高い鯉のぼり・・♪と、一緒に楽しく歌ってくれる時期くらいまでにやめておいて、それからは、私の心の中にだけ立派な鯉のぼりを立てて、温かく見守っておくのが息子のためだなとも思いました。